2020年3月 日日是好日
- Blog
- 2024年8月 今、この瞬間に集中する選手たち
- 2024年7月 夏の風物詩
- 2024年5月 台湾地震とヘチマのストーリー
- 2024年4月 名前
- 2024年3月 家族で体験するEVライフ
- 2024年2月 ランニングのすすめ
- 2024年1月 辰年
- 2023年12月 リッチに貸そうかな、まああてにすんな…
- 2023年11月 デジタル化のハザマの学生時代
- 2023年10月 ニューノーマル
- 2023年9月 美味しいお店
- 2023年8月 来日して驚いたこと
- 2023年7月 断捨離(?)と写真
- 2023年6月 歩くことが好きです
- 2023年5月 80年代の音楽について
- 2023年4月 久しぶりの中国出張
- 2023年3月 Lebkuchen
- 2023年2月 『男は黙って・・・』
- 2023年1月 もちつき
- 2022年12月 幼児食
- 2022年11月 毛深い友達
- 2022年10月 「いざという時」
- 2022年9月 秋といえば。。。
- 2022年8月 夏の終わり
- 2022年7月 赤提灯好きのミャンマー
- 2022年6月 日本一の魚影を堪能
- 2022年5月 近い未来の電池
- 2022年4月 赤いプリーツスカートの刹那的誘惑がウクライナ紛争を導く
- 2022年3月 My home country: Hong Kong in the British Era
- 2022年2月 ご近所のパワースポット
- 2022年1月 変化を楽しむ
- 2021年12月 ペット
- 2021年11月 最近の気分転換
- 2021年10月 手指の消毒の方法
- 2021年9月 『昭和の思い出、令和で語る』
- 2021年8月 ワクチン接種
- 2021年7月 今日の学びは明日の『蓄え』
- 2021年6月 Life in Louisiana
- 2021年5月 働き育てる日々は続く。
- 2021年4月 2021年の桜
- 2021年3月 大連Shared Service Centerへようこそ
- 2021年2月 ヘアドネーション
- 2021年1月 歳を取るということ
- 2020年12月 巣ごもりからGOTO
- 2020年11月 スポーツのない日々
- 2020年10月 石の楽しみ
- 2020年9月 遠野のカッパ達はどうしているだろうか?
- 2020年8月 禁止への侵犯、かも?
- 2020年7月 点で見る、線で見る
- 2020年6月 リチウム化学製品はどこから来る?
- 2020年5月 カンパニーイベント
- 2020年4月 コーチング スターティン
- 2020年3月 日日是好日
- 2020年2月 那須アルパカ牧場
- 2020年1月 ハワイへの出張
- 2019年12月 ラグビーワールドカップ
- 2019年11月 可愛いバッグのタグ!?
- 2019年10月 キャラクター万歳
- 2019年9月 シャーロット生活4年目突入
- 2019年8月 夏の過ごし方
- 2019年7月 電気自動車への期待
- 2019年6月 ワーキングマザー2年目の抱負
- 2019年5月 上海出張
- 2019年4月 Curiosity in Dalian
- 2019年3月 We are Albemarle in Seoul
- 2019年2月 5S 断捨離 リサイクル
- 2019年1月 あけましておめでとうございます
- 2018年12月 台湾の冬
- 2018年11月 赤坂を楽しむ
- 2018年10月 アメリカの近代史
- 2018年9月 安全第一
- 2018年8月 大連のランチ事情
- 2018年7月 散歩の楽しみ
- 2018年6月 チームビルディング研修
- 2018年5月 ごあいさつ
『今朝、乗りました?』
『今度、いつ波ある?』
『この前、いい波でしたよね』
いつも通りの合言葉がネット上で駆け巡る。波が良ければ、冬は雪が降っても海に向かい、夏は平日でも午前3時台に起床する習慣が早7年経とうとしている。波に巻かれ息が続かず、何度も海水を飲み込んだ。台風一過の大波でリーシュ(自分とサーフボードを繋ぐ紐)が切れて、ボードが流され、岸まで数100m泳いだ。ウニの棘が手足に、クラゲにも腕腿、刺された。フィンが土踏まずに突き刺さり5針縫った。全て自己責任は承知の上だ。しかし波とシンクロできた(波に乗った)時のあの感覚は一度味わうと、もう忘れられない。だから繰り返し海に向かう。難しい、でも、ひたすら何度も何度も。幸福感、浮遊感、達成感、躍動感、恐怖感、グライド感、一体感、快楽。まさにSTAY STOCKED。なぜ、こんなにもサーフィンに魅了されてしまったのか。
暗闇の中、月明かりを頼りに、ひとりパドルアウト。ブラインに浸り、デトックス。勝手知ったるホームは岬の先端にあるリーフのサーフスポット。何も遮るものがない海上からの富士山の眺めは至極贅沢だ。特に空気の澄んだ冬の日の朝焼け、山頂に雪を抱え、青紫色のグラデーション、手前には紺青色の海、萌葱色の江ノ島。これもサーフィンを始めたからこそ感じられる自然の色彩の美しさだ。至福の時間とは、きっとこういう時間軸の中にある一瞬かもしれない。
『なんでまたサーフボード買うの?』
『去年、買ったじゃん』
『置き場所、どこにあるのよ』
サーフボードには、種類が色々ある。長さが違う、形状が違う、容積が違う、色が違う、素材が違う、フィンの数が違う、ロッカー(ボードのそり具合)が違う、ストリンガー(ボードの中心にある芯)のデザインが違う。何よりも緻密に計算されつくされた曲線やエッジに甘美さを感じるとともに、ハンドシェイプされたクラフトマンシップの逸品に心惹かれる。そう、だから、波のサイズに合わせて、ボードの選択肢が多々ある。変えたいのだ。単なる自己満足だが、色々、乗り心地やスタイルを試したいのだ。
パタゴニアの創業者が、『社員をサーフィンに行かせよう』を執筆している。ここアルベマールも完全フレックスなので、それを可能にしてくれる。波を沖で待っている時、色々仕事の段取りも考える。嫌な出来事やストレスはさっと洗い流す。 サーフィンをやるようになって、自然(ジネン)の変化が気になって仕方ない。潮汐、潮回り、波高、天気図、気圧、前線、雲の種類、台風、月齢、風向き、海水の味、四季折々の事象。全て刻々と変化するが、予測も出来る。波のブレイクはエネルギーの最終形でもあり、サーフィンはそれを乗りこなし、戯れる儚なきスポーツかもしれない。自然に対する畏敬の念も抱きつつ、日日是好日。
2020年3月 TK