2024年5月 台湾地震とヘチマのストーリー

Menu

先月、台湾での地震が25年ぶりの強震となり、日本国内でも朝のニュースや新聞のトップを飾りました。アルベマールは台湾に工場を持っていたため、ニュースを知るとすぐに工場に問い合わせをしました。幸いにも怪我人は出ず、工場には影響がありませんでした。今回の震源地は花蓮県で、台湾島の東側に位置しており、アルベマールの工場がある台中とは真逆の方向でした。

まさか花蓮はこのようなトピックで注目されるとは思っていませんでしたが、実は私自身、7年前に花蓮を観光で訪れていました。当時、台湾旅行を計画しており、なんとなく花蓮の名前に惹かれ、台北や九份に続いて訪れることにしました。今となっては、花蓮で何を見たのか、何を食べたのか、正直なところ記憶がありませんが、九份から花蓮へ向かう高速バスの中で、運転手との会話だけは鮮明に覚えています。

それは、就職先が決まり、時間はあるけれどお金がない修士最後の年の学生旅行でした。40人乗りの観光バスを私と友人2人で貸し切り、最前列で運転手と他愛もない話をしながら、外の景色を眺めたり、仮眠を取ったりして、長距離移動でも苦痛を感じませんでした。花蓮市内に入ると、渋滞に巻き込まれ、運転手は思いついたように、奥さんとの馴れ初めのエピソードを語り始めました。「ヘチマを柔らかく煮えるまで時間がかかるのを知ってる?」「ちょうどヘチマ料理をしてて、タバコを売り込む電話がかかってきた。私はタバコを吸わないので、通常は断るんよ、ヘチマがまだ煮えるまで時間がかかるので、話だけ聞いてあげようと思って」「それで電話越しに話が盛り上がり、翌日に会うことを約束した」と運転手は語っていました。

半日の長距離移動を経て、外はすっかり暗くなり、通りかかる街灯や信号ライトが運転手の顔に映っていました。また、当時はまだ電話売り込みが主流だった時代で、ヘチマのストーリーに興味津々で聞いていた自分も懐かしく思います。

地震後、アルベマールの顧客から工場の状況について問い合わせが相次ぎました。その中には台湾工場へのお見舞いや温かいエールを送ってくれる方々もいました。これを読むと、再び人との繋がりを感じ、ほっこりとした気持ちになりました。感謝の気持ちを忘れずに、これからも大切な人々との繋がりを大切にしていきたいと思います。

2024年5月 LC